会社組織では経営に対する方針や意識付けといった経営戦略が定められます。しかし、時間が経つにつれて形骸化したり、新入社員のように社歴が浅い社員には浸透していなかったりすることがほとんどです。すると、生産性や士気の低下などが生じてしまいます。それを防ぐには経営戦略会議を開催し、あらためて戦略を共有する必要があるのです。共有することの大切さやメリット、経営戦略会議の開催で注意したい点についてご説明します。
経営戦略を「共有」することの大切さ
経営戦略を全社員と共有しない場合、どんなデメリットがあるでしょうか?まず、社員にとって経営戦略が「他人事(ひとごと)」になります。つまり、「自分には関係ない」と思ってしまうのです。するとおのおのが勝手な行動をするようになり、収拾がつかなくなって、生産性の低下につながります。
また、社員同士の信頼関係が破綻する恐れも。「自分には関係ないから伝えてもらえなかった」「じゃあ自分も他人に共有する必要はない」など、ネガティブな思考が芽生えます。すると、お互いに協力することがおろそかになり、それまで保たれていた社員同士の連携の解消につながってしまうでしょう。
経営戦略が共有されないというだけで、社員一人ひとりの業務、そして社員同士の連携など、部署ごとの動き、トータルで見た生産性、あらゆる面にマイナスの影響をもたらすのです。
経営戦略の共有で生まれるメリット
では、経営戦略を共有した場合、どのような効果が生まれるのでしょうか?
まず、一人ひとりが経営戦略を「自分のこと」として考えます。すると、より一層深く考えるため、「自分は何をすべきか、何ができるか」理解できるのです。もちろん、行動にもつながるため、周囲との連携もこれまで以上に密になりますし、起案や業務の遂行など普段の行動に現れます。つまり、生産性の向上につながるのです。
また、戦略そのものに対してもより深く取り組むようになるため、戦略自体のブラッシュアップにもなるでしょう。それに、戦略発表会への参加でモチベーションが高まりますし、社員の能力向上や企業成長にもつながります。
経営戦略会議の開催で注意したい点
最後に、経営戦略発表会を開催するうえでの注意点についてお話しします。
まず、必ず全員が参加することです。全員が同じ時間を過ごすことで一体感が生まれますし、一人ひとりが「自分事」として考えるためには欠かせません。次に、できるだけ定期的に開催することです。前の開催から間が開いてしまうと、浸透度が下がり形骸化しやすくなります。できるだけこまめに開くとよいでしょう。しかし全員を集めるには、スケジュール調整が難しい場合もありますよね。このような場合、社内の部署ごとに月1~2回ほど会議を開催するといったように、小さな範囲でフォローするのもよいでしょう。
また可能なら、会議の最中、新入社員のようにまだ社歴の浅い社員が意見を述べられる場を設けましょう。会議という大きな場で意見を考えたり発言したりするとより「自分事」化しますし、社員のスキルや思考の成長にもつながります。
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