ファシリテーションとは? 会議を上手に進めるポイント10選

ファシリテーションとは“集団で問題や課題を解決するために、認識を一致させたり、相互理解を促したりするサポートのこと”を指します。

 

ファシリテーションをおこなう人(ファシリテーター)は「司会進行役」と認識されることがありますが、厳密にいうとそれはあくまで役割の一部にすぎません。参加者同士の議論を深めたり、感情の衝突をコントロールしたりしながら参加者をうまくまとめ、目的達成を目指すのがファシリテーションの本質です。

 

ファシリテーションによってお互いが遠慮なく意見を出し合える環境が作れれば、チームの結束力が増します。また、会議の質が向上することで、よりよいアイデアや意見が生まれる可能性も高まるでしょう。

 

今回の記事では「ファシリテーション」とはどのようなものなのか、また上手に会議を進めるために必要なポイント10選をご紹介します。

ファシリテーション、ファシリテーターとは?

ファシリテーションは「チームで目的を達成するためのプロセス」と「メンバーの思考・感情・関係性」の両方に関わっていき、相互作用を促進するためのサポートです。

ファシリテーションでは「スムーズに進行させる」のはもちろん、「目的や課題に対する認識が一致しているか確認する」「相互理解を促進させる」などによって目的・目標達成のサポートをおこないます。特にさまざまな立場や主張を持った人が参加する会議では、会議のまとめ役としてファシリテーターの存在が欠かせません。

また、発言がしやすいように資料等の材料を用意したり、発言を促したりするのもファシリテーターの役目です。

ときにはバラバラになった意見をとりまとめつつ、発言のサポートをおこなうことも必要です。説明が不十分な場合は、質問によってさらに深彫りすることもあります。

 

議論を促したり軌道修正をしたりしながら、さまざまな価値観の人たちの相互理解を促し、まとめ上げる。この手法がファシリテーションであり、これからの企業において目標達成を実現させるには欠かせないことだといえるでしょう。

ファシリテーションの重要性と目的

「さまざまな価値観を持つ人を1つの目標達成へ導くこと」はファシリテーションの本質であり、重要な目的です。

 

企業で働く人たちがひとつの目標に向かって進むためには、話し合い、同じ方向を向いていないと達成は難しいでしょう。同時に、組織を活性化するには異なる意見を持つ他者とぶつかりながら相互理解をくりかえし、新たな考えを共有していくことが重要です。

 

しかし、考え方や価値観はひとりひとり違います。強い言葉でひたすら正当性を主張する人もいれば、本当は意見があるのに遠慮して発言できないという人もいるでしょう。参加者が複数の部署にまたがる場合、それぞれの部署間で齟齬が生まれることも少なくありません。その一方で参加者が消極的で発言がなかなか出ず、会議が全く進まない……というケースも多いのではないでしょうか?

 

こうした会議では、参加者のそれぞれの意見や主張をたしなめたり、全員が分かりやすいようにかみ砕いて説明したりするファシリテーションが重要です。また、議論の材料を用意することで全員が発言しやすいように準備をしたり、最終的にどのような合意形成がなされたのかをまとめたりするのもファシリテーターの役目です。

 

ファシリテーターが力を発揮して参加者をうまくまとめられれば、会議で議論が活発に交わされます。その結果新たな考え方やアイデアを全員が共有でき、目標達成に大きく近づきます。生産性のない会議ではなく、有意義な会議の時間にするためにも、ファシリテーターおよびファシリテーションは重要な意味を持っているのです。

 

上手に会議を進めるファシリテーションに必要なポイント10選

ファシリテーターとして会議をサポートするには、ファシリテーションのポイントを押さえておきたいもの。ここでは、ファシリテーションで重要な10のポイントをご紹介します。

1.会議のファシリテーションをするための準備

ファシリテーションにおいてまず大切なのは、場を“デザイン”することです。

参加者の本音を引き出すには、お互いが話しやすい環境づくりが欠かせません。事前に資料を揃えて“議論の材料になる情報”をピックアップしておく、使用するツールやフレームワークの準備、会議室のレイアウトを議論しやすい形にしておくなどの準備をしっかりと済ませておきましょう。社外に会議室を借りる場合は、貸し会議室のスタッフにレイアウトを相談してみるのも良い方法です。

また、会議より前には“参加者がどういう人たちなのか”ということを把握しておくのも重要です。考え方の傾向や役職、立場、参加者同士の関係性などを知ることで、会議の進め方や用意すべきものが明確になるからです。全員が参加しやすい場になるよう、会議の環境づくりを工夫してみましょう。

2.目的・ゴールを定める

ファシリテーションでは会議の“目的地”を定めることが重要です。会議の目的や人選、そしてどのようなやり方で進めていくのかといった段取りを決めておき、参加者に共有します。目標・目的を共有することで会議の論点や議論の進め方などが逸れにくくなるうえ、全員がゴールに向かって有意義な話し合いを進められるでしょう。

事前に会議の目的を共有するとともに、意見やアイデアを準備してもらうのも良い方法です。あらかじめ意見を用意して出し合うことで“意見を考える時間”を議論に使えるようになるので、さらに発展的な議論が生まれます。そうすればより深くお互いの考え方を理解できますし、複数の意見を組み合わせた新たな発想・アイデアが誕生する可能性も高くなるでしょう。

3.質問のしやすい環境を整える

いざ話し合いが始まったら、より多くの意見・考えを引き出すことが大切です。意見の交換と質問により議論を活性化させ、参加者同士が本音を“発散”することでアイデアが広がったり、結論に対し納得しやすくなったりする効果があります。

全員が意見や質問をしやすい環境を整えるには、ファシリテーターが参加者の発言を受け止めたり促したりしながら、排他的な空気を作らないように進めていくことが重要です。言い換えれば「意見と意見をつなげていき、全員が幅広い視点で考えられるような流れを作ること」が理想的だといえます。質問がなかなか出ない場合や疑問が解決されないような場合は、ファシリテーターが質問を深堀りするなどして、参加者全員が質問しやすい空気を作りましょう。

4.中立の立場を貫く

会議の主役は「参加者」であり、参加者全員が主体性を持って話し合う必要があります。そこでファシリテーターが誰かの意見に肩入れをしたり、特定の意見に対し反対をしたりすることは好ましいことではありません。

また、ファシリテーターが議論に入り込んでしまうと、冷静さを失って周りの状態や事の推移が見えにくくなります。

ファシリテーターはあくまで中立の立場を貫くことが重要です。多数派・少数派の意見のどちらにも耳を傾け、議論を深めつつまとめ上げていきましょう。

5.発表の場でのタイムコントロール

会議冒頭に発表や報告をおこなうケースは多いでしょう。その際は簡潔にまとめてもらい、一定時間内に終わらせてもらうことが大切です。だらだらと長く話していても情報量が多くなるにつれ、聞いている側が理解しにくくなってしまうからです。

また、会議の時間は限られているので、発表の時間が長くなればなるほど議論に講じる時間が短くなってしまいます。その結果十分な議論を交わすことなく重要な決定がおこなわれたり、次の会議に持ち越しになってしまったりするのです。

 

ファシリテーターは十分な議論をする時間を確保するために、報告や発表といった時間のコントロールをすべきです。それぞれの発表に対し持ち時間を設定し、短く要点を押さえた報告をしてもらうよう働きかけましょう。もし時間を超えても話が止まらないようなら、遠慮せずストップをかけます。

 

ファシリテーター自身が場と時間両方の管理をするのが難しい場合は、タイマーを活用したり、別途タイムキーパーを誰かに担当してもらったりするのも良い方法です。

6.発言者が偏らないようにする

さまざまな立場・役職の人が参加する会議では、トップに近い立場の人や発言力が強い人の意見ばかりが目立ちやすい傾向にあります。しかし、発言が偏ってしまっては会議の意味がありません。発言に同意するにせよ異論を唱えるにせよ、自由かつ十分な意見交換をしてから判断すべきだからです。

発言者の偏りをなくすには、1人ずつ順番に発言をしてもらったり、各々に考えをまとめてもらう時間を設けてから意見交換をスタートしたりするなどのファシリテーションが必要です。参加者全員がフラットに話せるような場を作ることを意識しましょう。

7.発言が続かない場合は引き出す

会議の参加者には「何らかの考えがあっても遠慮して意見をいい出せない」という人たちが多くを占めます。しかしその秘めたる意見の中には、社員それぞれの思いや真実、会社の業績アップにつながるヒントが隠れていることが多いのです。ファシリテーターは発言をしない人にも水を向け、発言を促すようにしましょう。

しかしときには、いくら呼びかけをしてもかたくなに意見を口に出さない人がいます。そんなときは意見の「初めの部分だけ」を代弁するとよいでしょう。意見を代弁し途中でバトンタッチすれば、話すことを避けていた人でも説明せざるを得なくなります。

 

そもそもファシリテーションの目的とは「参加者から役立つ意見を引き出し、会話し、お互いを理解する」というものです。ここぞというときにはファシリテーターがリーダーシップを発揮し、リードすることが大切なのです。

8.さまざまな意見を歓迎する

いろいろな立場・価値観を持つ人が参加する会議では、議論が活性化するとさまざまな角度から意見が出てきます。ファシリテーターはどんな意見も否定せず、全て受け止めるようにしましょう。否定せずじっくりと耳を傾ける(傾聴する)ことで、間違いを恐れることなく発言できるようになる空気が生まれます。さらには、よりよいアイデアや新たな意見を引き出せる可能性が高まります。

参加者から出た意見はホワイトボードに書き出していき、思考プロセスを可視化・共有化していきましょう。WEB会議の場合は、WEB会議ツールのホワイトボード機能などを活用すると、全員が発言を振り返りやすくなります。

ただ、議論が活発になると、参加者同士が対立して険悪な雰囲気になるケースもあるでしょう。その場合は対立している参加者の心理状態を察知し、全員が気持ちよく話し合えるようにコントロールする必要があります。

9.話がわかりにくい場合は都度整理する

参加者の意見を引き出す中で「この人はいい発言をしているけれど、わかりにくい」というケースもよくみられます。優れた考察力・判断力・アイデアを持っていても、頭の中で考えていることを相手にわかりやすく伝えられるかどうかは別のスキルだからです。

もしそのような発言があった場合、ファシリテーターは内容をわかりやすく整理して全員に伝えなおしましょう。そのためには話を推測して理解し、発言者の価値観を尊重した言い方に変換するのがポイントとなります。

会話は常に流動的であるため、整理して言い換えるというのはなかなか難しいことです。しかし、常に発言を把握し、整理することを意識していればできるようになります。これができる人は、ファシリテーターとしては一流に値するといってもよいでしょう。

10.合意事項を整理し、まとめる

会議終盤では、ファシリテーターが参加者から出たさまざまな意見を整理しながら、全員が合意できるように進行していきましょう。

この段階で意見が対立することも少なくありませんが、大切なのは「ゴールを今いちど明確にすること」です。ターゲット、責任者、具体的なアクション等がはっきりしていなければしっかりと明確にしていきます。合意事項はホワイトボードに書いてまとめていき、「どの部門が何をすべきか」をはっきりとさせたうえで全員が共有しましょう。

 

また、会議での決定事項は必ず行動につなげることも重要です。「話し合って終わり」にならぬよう、具体的な改善や次のステップに歩を進めなければいけません。「決定事項が実行できている」ということが確認できれば、ファシリテーションが真の意味で成功したといえるでしょう。

有意義な会議のためにはファシリテーションが欠かせない

会議は「議題を決めて話し合ってください」というだけではうまく進みません。それどころか、せっかく時間を割いて人を集めても、議題や会議の目的、ゴール地点が定まっていなければ、ただただ無駄な時間になってしまうだけです。効率的で有意義な会議にするには、「メンバーそれぞれの意見を引き出し、整理し、まとめる」というファシリテーションが欠かせません。

 

とはいえ、ファシリテーションにはさまざまなスキルが必要であり、一朝一夕で身につくものではありません。ファシリテーションについて学ぶには、ファシリテーション研修やセミナーなどに参加して学ぶことをおすすめします。知識を身に着けたあとは実践し、経験を重ねていくことで、実力が身についていきます。

 

社会人としてある程度のキャリアを築くと、ファシリテーターを務める機会が増えます。ファシリテーターに任命された際には、参加者が「とても意味のある会議だった」と感じられるようなファシリテーションを目指しましょう。

 

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