高等教育機関や医学・薬学・看護業界等において学会は重要なイベントです。そんな中、学会を成功させるうえで「適切な会場」の選択は不可欠であり、会場選びの際にはチェックしたいポイントが多数存在します。
とはいえ、実際に会場を選ぶとなると「どのようなタイプの会場がいいのか?」「参加者が満足できる会場を選ぶにはどうすればいいのか?」など、さまざまな疑問が生じるでしょう。
本記事では、学会の開催担当者である運営事務局の皆様へ向けて“会場選びのポイント”を解説します。
会場選びの重要性や重視すべき要素、注意点など丁寧にご説明していますので、会場選びでお悩みのご担当者様はぜひ参考にしてみてください。
学会の会場選びの重要性とは?
学会の開催会場には「ホテル」「貸し会議室」「イベントホール」などの候補があり、開催規模やプログラム内容、用途等に応じて選択するケースが一般的です。
そして学会の成功は、会場の選択に大きく左右されます。
理由としては、参加者の満足度やイベントの円滑な進行が実現しやすくなれば、学会そのものを成功に納められる可能性が高くなるからです。
仮に会場が「アクセスしにくい場所にあり、音響・照明・座席・空調等に不備がある場所」であった場合、参加者の満足度も低くなるだけではなく、本来であれば促進されるべき交流や議論、情報交換などがスムーズにいかなかったり、不十分なまま終わってしまったりする可能性もあるでしょう。
一方、参加者がアクセスしやすい会場を選んだ場合、参加者の満足度が高まりやすく良い反応が得られる可能性が高まります。また快適に過ごせる環境の会場ならば、参加者が情報交換や議論等に集中しやすくなるメリットもあるでしょう。
このように環境を整えることには、学術的な交流や情報共有が促進される効果が期待され、学会そのものの充実につながる可能性を秘めているのです。
学会の会場選びでチェックすべき7つのポイントは?
学会の開催において運営事務局が重視すべきポイントは以下の7つです。
・会場のキャパシティ
・予算の制約
・会場までのアクセスの良さ
・会場内外の設備
・宿泊施設や懇親会会場との距離
・会場スタッフのサポートの有無
・海外からの参加者に対する食事の配慮
会場のキャパシティ
学会開催時は、開催形式に応じた会場のキャパシティを考慮することが重要です。
学会の開催形式には対面型の「オフライン開催」、ネット配信形式の「オンライン開催」のほか、オフライン・オンラインで同時開催する「ハイブリッド開催」があります。
一同が会するオフライン開催の場合は、学会の開催規模(参加人数)に応じた広さの会場を選ぶ必要があります。一方、ハイブリッド開催やオンライン開催の場合は物理的な広さを必要としないため、最小限の広さの会場でも対応が可能です。
予算の制約
会場費用は、学会の予算に大きな影響を与える要素です。一般的には会場が広くなるほど会場の利用料金は高くなります。
予算が限られていてコストを抑えたい場合は、オンライン開催やハイブリッド開催形式にしてコンパクトな会場を借りるといった方法もあります。
オンラインで学会を視聴できる場合、収容人数の制限を気にしなくてよいため、オフライン開催に比べて会場費用を抑えられる可能性が高いでしょう。
運営事務局は、予算の制約を考慮しながら適切な会場を選ぶ必要があることを念頭に置いておきましょう。
会場までのアクセスの良さ
参加者の利便性や負担面を考えると、会場に容易にアクセスできることが重要なポイントとなります。より具体的にいえば、交通の便が良く、公共交通機関や駐車場が利用しやすい場所を選ぶことが望ましいです。
アクセスしやすい会場を選べば参加者が移動時に受けるストレスが減り、満足度向上にもつながるでしょう。
会場内外の設備
学会開催時には会場が提供する設備やサービスも大事な要素となります。
プロジェクターや照明・音響機材など発表に必要な機材はもちろんのこと、高速インターネット環境があるか、バリアフリー構造になっているかといった設備面も重要な要素です。
運営事務局は、参加者のニーズや属性に応じた設備・機材が揃っているかを必ず確認しましょう。
宿泊施設や懇親会会場との距離
来賓などを招いて学会を開催する場合、開催期間中に宿泊する施設の手配も必要です。
そのため、学会会場と宿泊施設との距離感も重要となります。
仮に学会会場から宿泊施設が遠い場合、送迎の手配が必要になります。
一方、宿泊施設から近い会場を選ぶか同じ施設に宿泊フロアがある“オールインワン型”の施設を利用した場合、移動にかかる距離・時間が短縮され、来賓の方々への負担を減らせるメリットがあります。
同日に懇親会を開催する場合は、懇親会の会場(バンケット)とも近いほうが望ましいでしょう。
大学や医学会等にはお年を召された権威の先生方、専門家の皆様も多いため、こうした気遣いはスムーズな学会開催において重要なものだといえます。
会場スタッフのサポートの有無
会場選びの際にはスタッフのサポートが手厚いところを選ぶと運営がスムーズになります。
設営や撤収をスタッフに任せられれば運営事務局の負担も減らせるでしょう。
また運営スタッフの負担を減らしたい場合は、「イベント開催サポート」を利用できるかもチェックしておきましょう。
イベント開催サポートとは、学会などのイベント開催の準備・運営を支援してくれるサービスです。
企画段階から伴走してサポートしてくれるだけでなく、受付、機材のオペレーションなども一任できるため運営事務局の負担減につながります。また運営事務局のリソースに余裕が出れば、開催中のトラブルにもすぐ対応できます。
海外からの参加者に対する食事の配慮
学会には海外から有識者・来賓が参加するケースも多く見られますが、その際に注意したいのが「食事メニュー」
です。
海外からの参加者がいる学会において、懇親会や宿泊中の食事を手配する際には、ベジタリアンやハラルなどそれぞれの事情に応じた対応メニューを提供してくれるかどうかも確認しましょう。
学会に利用する会場選びの注意点
学会に利用する会場を選ぶ際には
・会場のタイプ、広さが開催規模に適しているか確認する
・予約は1年半前ぐらいまでに済ませておく
・飲食費、追加サービス料金等も確認する
・食事への配慮に対応できる施設かチェックしておく
・スタッフのサポート範囲を確認しておく
・キャンセルや変更についての規約を確認する
会場のタイプ、広さが開催規模に適しているか 確認する
学会にはホテル、貸し会議室、イベントホールなどを利用するケースが多く、それぞれ以下のような特徴があります。
・ホテル:学会会場と宿泊施設、宴会場等をまとめて手配しやすく、参加者の負担減につなげやすい
・貸会議室:さまざまな広さの会議室を組み合わせ、学会や学会後の分科会などに活用しやすい
・イベントホール:広いホールなら大規模な学会にも対応可能、立地によっては送迎も必要
学会を開催する際は、開催規模や参加者の属性、宿泊の有無などに応じた会場を選ぶようにしましょう。
予約は1年半前ぐらいまでに済ませておく
学会の会場探しについては早めに動き出すのが吉です。
規模の大きな学会になるほど会場の候補が限定されやすくなりますし、ギリギリになってから予約をしようとしてもすでに埋まっている……というケースも珍しくありません。開催スタイル(オンラインかオフラインか、ハイブリッドか)に応じた会場をピックアップし、2年~1年半前までに仮予約を済ませておきましょう。
なお、完全オフラインではなくオンライン学会やハイブリッド学会を開催する場合は、会場の選択肢(場所やキャパシティ)も広がります。ただし、配信を含む学会を開催する際でも配信機材やオペレーターの手配・準備等が必要になります。
飲食費、追加サービス料金等も確認する
学会の開催にあたって懇親会や食事会、宿泊を伴う場合は、それぞれの飲食費や追加サービス料金についても確認を取っておきましょう。「料金内にどのようなサービスが含まれているか」という点はもちろん、「どんなサービスに対しプラスでいくらかかるか」をあらかじめ把握しておくことで、予算オーバーを防ぐことができます。
食事への配慮に対応できる施設かチェックしておく
学会によっては海外からの参加者が多数訪れるケースも珍しくありません。そのような場合にはベジタリアンメニュー(肉や魚を使用しないメニュー)やハラルフードなど、食事への配慮が必要になる可能性が考えられます。
加えて、食物アレルギー参加者がいる場合にはアレルギー対応食の準備も必要でしょう。
食事を行う宴会場、レストラン等については、こうした食事への配慮に対応できるかどうかもチェックしておき、不明点がある場合は必ず早めに問い合わせましょう。
スタッフのサポート範囲を確認しておく
学会の会場を選ぶ際には、スタッフがどの範囲までサポートしてくれるのかを確認しておきましょう。
スタッフの対応範囲は会場によってもまちまちです。
たとえばAの会場では設営も撤去もすべて自身で行う必要があっても、Bの会場なら設営、受付、撤去まできめサポートが受けられる……というケースは決して珍しくありません。
イベント開催サポートを利用できる会場であればサポートはさらに手厚くなり、企画立案から当日の受付案内、機材や配信のオペレーション、トラブル対応なども一任できるようになるでしょう。
キャンセルや変更についての規約を確認する
会場を予約する際には、あらかじめキャンセル・変更についての規約を確認しておきましょう。
学会の準備は計画的に進め予定通りに開催することがベストなのは言うまでもありません。しかし社会情勢など、諸般の事情でキャンセル・日時変更をせざるを得ないケースは少ないながらも存在します。
よって、会場選びの際には「何日前からキャンセル料金が発生するのか」「キャンセル料の割合はいくらなのか」「日時変更は何日前まで可能か」といった点を必ず確認し、把握しておく必要があるのです。
同時に、キャンセルや日時変更の条件等については事務局全体で共有しておきましょう。
学会開催時にはL stay&grow晴海へご相談を!
本記事では学会開催時に知っておきたい会場選びのポイントについて解説してまいりました。
学会を成功させるためには、参加者が快適に参加できる環境を準備することが重要です。そのためにはアクセス性、利便性、スタッフの対応のきめ細かさなどが揃った会場を選ぶことが求められます。また宿泊を伴う場合や、懇親会、食事会等を含む学会開催時には、それぞれの場所がアクセスしやすいかも重要な要素だといえるでしょう。
研修型ホテル「L stay &grow晴海」は、東京駅からアクセスしやすい立地にあるカンファレンスホテルです。
当館では「貸し会議室」を27会場ご用意。同じ施設内に宿泊フロアやバンケット(宴会場)を完備しているオールインワン型の施設となっており、講演者様やご来賓の皆様、関係者様をお招きしての学会開催時にも快適にご利用いただけます。
高速インターネット環境を完備しておりますので、オフラインでの学会開催はもちろん、オンライン学会・ハイブリッド学会にも対応可能です。
また海外からの参加者様、アレルギーをお持ちの参加者様がいらっしゃる場合、お食事の内容が気になる担当者様も多いでしょう。当館ではホテルシェフがお食事の提供を担当しており、ベジタリアン食やムスリムフレンドリーのハラルフード、アレルギー対応食のご提供に対応しております。
お食事を通じて参加者様の交流を深めたいとお考えの事務局様は、ぜひお気軽にご相談いただければと存じます。
なお、当館では「イベント開催サポート」も承っております。伴走型のサポートによって企画段階から事務局様を手厚くバックアップするとともに、スムーズな運営を実現いたします。学会に最適な会場をお探しの運営事務局様は、ぜひ一度L stay &grow晴海へご相談下さい。
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