採用面接では、求職者の人柄を確認し、社にふさわしい人物かを見極めたいという思いから、どのような質問をするかに注意が向きがちです。しかし、採用のためならどんな質問をしてもよいというわけではなく、面接にはふさわしくない「してはいけない質問」も存在します。内容によっては、人権侵害にあたる場合もあり、企業のあり方にもかかわる大きな問題です。
では、人事の採用面接時に、面接官がしてはいけない質問とは、どんな質問なのでしょうか。その理由とともに、確認していきましょう。

1.本人の素質とは関係ないこと

家族や家庭環境、出生地など、本人の選択ではない環境について、必要以上に詳細な回答を求めるのは避けましょう。家族の職業や、現在に至るまでの細かい生い立ちについても同様です。
気軽な質問として出生地について触れたつもりでも、知られたくない事情があるかもしれません。親の離婚や里親制度の利用など、本人の選択肢がなかったことに触れられるのを嫌がる人もいます。生い立ちや出生地に関する情報は、仕事で必要となる適性や能力とは関係ありません。

素質を尊重する質問とは

採用面接は、本人の素質を尊重するのが前提です。仕事に対する心構えや対処の仕方など、職場で重要視される能力面を見るようにしましょう。採用面接は、潜在的な可能性を見出すことが目的であることをお忘れなく。

2.仕事に関係のない個人の思想を問うこと

宗教や政治的支持について、また、個人的な思想にあたる人生観や結婚観など、仕事をするうえでは関係のない本人の考え方について問うことも、NGです。
例えば、愛読書や人生観、尊敬する人などを聞くことで、本人の思想につながる考えを聞く結果になってしまう場合もあります。会社を離れた自由時間に、本人がどんな活動をするかは、プライバシーと見なされており、もし質問に対して回答があったとしても、採用に至る評価とは分けて考えましょう。本来、思想は個人の自由として尊重されるべきものなのです。

女性に対しては特に注意が必要

結婚観や将来の家族設計について聞くことは、面接の場ではふさわしくありません。特に、女性に対してそのような質問をすることは、セクシャルハラスメントととられる場合もあります。「結婚の予定は?」「何歳までに結婚したいの?」「子どもは何人産むつもり?」といった内容は、雑談としても避けたほうが無難です。
男女の格差なく働ける環境を望んでいる女性なら、面接時に会社の考えや社風を読み取るでしょう。面接を受ける側だけでなく、面接官も会社の代表として見られ、その質問から資質を問われていることを忘れないようにしてください。

3.本人の見た目に関すること

グローバル化の時代、海外出身者の面接をすることもあるでしょう。肌の色や髪の色など、見た目に関する質問や問いかけをすることはNGです。たとえそれがほめ言葉のつもりでも、受け取る人にしてみれば、気分を害する質問である場合もあります。
言うまでもなく、体型や美醜などの見た目に言及することは避けましょう。「日焼けしていますね」「スタイルがいいですね」など、面接前の緊張を解くためのきっかけの話題として、気軽に口にしてしまいがち。しかし、このような見た目に関することは、仕事の資質とは関係のないことなのでNG質問となります。

面接官なら細心の注意を

ふだんの会話で何気なく話す内容でも、人事採用面接となるとNGな質問が存在します。事前によく検討してから、面接にのぞみましょう。不要な質問で会社の品位を下げないためにも、細心の注意を払ってください。

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