研修に行きたくないと言われたら? 研修への参加意欲を高めるためのポイント

新入社員入社時や、新システム導入時、社員の昇格時など、企業ではさまざまなタイミングで研修が行われます。これらの研修の目的は、企業の業績を上げたり、作業効率を高めたりすることであり、また、社員の職業理解や相互理解を深めて、より働きやすい環境を作ることでもあります。このように、研修はそもそも、企業と社員双方にとってメリットの大きいものであるはずです。

ところが、なかには研修に「参加したくない」という社員もいます。社員から研修への参加を拒否された場合、企業はどのような対応を取ればよいのでしょうか。

業務内研修なのか任意研修なのか

研修は、さまざまな要素から種類分けをすることは可能ですが、開催時間帯で分けた場合では、就業時間内に行われる研修と、就業時間外に行われる研修の二つに区分けされます。

このうち、就業時間内に行われる研修は、業務の一環としての研修となります。そのため、企業側が「参加を義務づける」と決めた場合、原則として社員が拒否することはできません。一方で、会社側も、研修に参加していた時間に対して給与を支払う必要があり、研修が長引いた場合は残業代などの支払い対象になります。

しかし、就業時間外に行われる任意参加の研修の場合は、企業側が参加を強制することはできません。

該当の研修が業務内研修なのか、それとも任意研修なのかは、通常の業務時間内に行われるかどうかや、査定の対象となるか、業務に密接に関わるか、給与が発生するかといった要素から決定づけられます。

任意研修を断られた場合の対処法

任意研修は、会社の休日や業務時間外に、自己啓発や、業務に関連する資格取得、個人的な学習などのために行われるものです。これはあくまでも社員が自発的に参加すべきものであるため、研修への参加を企業が強制することはできません。しかし、企業側としては、社員の自己実現や能力の向上が見込める研修には、なるべく積極的に参加してほしいと考えるのが当然です。

そこで、任意研修を企画する場合は、社員が自ら「参加したい」と思えるような、魅力的な研修を目指すことが必要になります。

社員にとって魅力的な研修内容を作成し、事前に周知する
いくら魅力的な研修内容でも、その研修が行われるということを社員が知らなければ、参加することはできません。社員への周知を徹底しましょう。

研修場所を駅近にするなど、参加しやすい環境を整える
研修会場を企業の近くにする、ターミナル駅近くの会場を押さえるなど、参加者が気軽に行ける場所で研修を行いましょう。また、繁忙期を避けるなどの配慮も大切です。

研修に参加した社員に対してプラス評価を与える
「研修に参加した場合や、研修によって資格を取得した場合はプラス評価をつける」と明示することで、社員の参加意欲を高めることができます。ただし、不参加の社員に対してマイナス評価をつけることはできないので注意しましょう。

社員とのコミュニケーションを大切に

業務内研修、任意研修にかかわらず、参加してもらいたい研修に対して、かたくなに拒む社員がいた場合は、「なぜ参加したくないのか」をきちんとヒアリングするようにしてください。

「なんとなく面倒だから」というような理由であれば、それほど強固に参加を拒む社会人はまずいないでしょう。かたくなに参加を拒む社員がいる場合は、周囲の人にとってはなんでもないけれど、該当の社員にとって強い負担になる、何らかの理由があると考えるべきです。

「極度のあがり症で、人前で発表をすると過呼吸になる可能性がある」、「アレルギーがあって研修の後の会食が憂鬱」など、理由がはっきりすれば、個人に合わせた対策を取ることもできます。研修の参加を促すためには、社員の不安を取り去って、参加しやすい環境を作ることも大切です。

直属の上司やチームメイト同士がコミュニケーションを密に取って、一丸となって研修に挑める環境を作っていくようにしましょう。

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