慰労会とは?意味や当日の服装・案内状の書き方などを解説

慰労会は、大きなプロジェクトが終わったときや仕事で業績が上がったときなど、従業員の苦労をねぎらうために行います。「慰労会の幹事を任されたけれど、具体的にどうしたらいいかわからない」このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、慰労会の意味や服装、案内状の書き方について紹介します。慰労会の内容やプレゼントについても解説していますので、慰労会の幹事を担当している方は参考にしてください。

慰労会とは

会社に勤めている方は、慰労会に参加する機会も多いでしょう。しかし、慰労会の正しい意味を知っている方は少ないのではないでしょうか。ここからは、慰労会の意味と目的、どのような内容なのかについて解説します。

開催目的

慰労会の「慰労」には、苦労をねぎらうという意味があります。仕事で成果や業績を出した人に「お疲れさま」の気持ちを伝えたり、大きなプロジェクトをやり遂げた仲間同士で苦労をねぎらい合ったりすることが慰労会の目的です。

また、長く勤めた会社を定年退職する方を送り出すときにも、慰労会を開いてねぎらう場合があります。

開催内容

慰労会でおすすめのコンテンツには、食事とお酒を楽しむ、アクティビティやゲーム、サプライズムービーの3つがあります。

食事とお酒

慰労会でおすすめのコンテンツのひとつ目は、食事とお酒を楽しむ場所を作ることです。

慰労会は社員の成果を称賛する場所であるため、いつもより豪華な雰囲気を演出するといいでしょう。おいしい料理とお酒を楽しみながら、リラックスできる場所を選ぶことが大切です。

退職する方を送り出す慰労会では、ホテルなど格式の高い場所を選んでみましょう。退職者にとっては最後の食事会になるため、品のよい場所や食事でねぎらい、楽しい時間を過ごしてもらえるように努めましょう。

豊富な種類の食事が楽しめるビュッフェスタイルや、ビールやワインを試せるテイスティングスタイルの店もおすすめです。ビュッフェスタイルならさまざまな人と交流できるため、話したことがない人とも会話がはずみます。活発なコミュニケーションを取れるのがメリットといえるでしょう。

アクティビティやゲーム

慰労会におすすめのコンテンツの2つ目は、会場が盛り上がるアクティビティやゲームを企画することです。身体を動かすアクティビティやゲームを一緒に楽しむことで、社員同士のコミュニケーション活性化につながります。

たとえば「サイン集めゲーム」「ワードウルフ」などのゲームがおすすめです。

「サイン集めゲーム」は、慰労会参加者のサインを集めるだけの簡単なゲームです。あらかじめ決めておいた人数分のサインを最初に集め終わった人が勝ち、となります。サインをもらう際にさまざまな人と会話ができます。

「ワードウルフ」は、参加者にキーワードを配り、1人だけ異なるキーワードを渡された人を探し当てるゲームです。相手をよく観察し、話を聞くことでキーワードを探るため、相手をよく知るきっかけにもなるでしょう。

どちらのゲームも、社員の意外な一面を知ったり、仕事以外の部分でコミュニケーションが取れたりするため、結束力を高めることにも期待できます。

サプライズムービー

慰労会におすすめのコンテンツ3つ目は、サプライズムービー作成です。プロジェクト内容や思い出をまとめたムービーをサプライズで流すことで、成果や経験を振り返り共有できます。

過去のプロジェクトをハイライトでまとめたり、頑張っている姿を撮っておいたりするとよいでしょう。退職される方とのエピソードを社員にインタビューするのもおすすめです。思い出のストーリーを集めてまとめ、退職者に喜んでもらえるような温かみのあるムービーを作成しましょう。

全員で見ることで一体感が生まれ、慰労会が素敵な思い出として心に残るでしょうか。

開催されるタイミング

慰労会は、大きなプロジェクトを終えたり、決算期が終わったりなどのタイミングで開催される場合が多いです。節目のタイミングで開かれることが多いといえるでしょう。

また、勤続年数の長い社員が定年退職するときも、慰労会が行われる場合があります。長く会社に貢献してきた人は人脈が広いため、社内外を問わず関係者を招待した慰労会が開催されます。

懇親会や送別会との違い

ここからは、慰労会とよく似たワードである懇親会と送別会には、どのような違いがあるのかを解説します。

懇親会との違い

懇親会とは、同じ組織に所属する人たちが集まり、親睦を深める会のことです。一方、慰労会は仕事で成果を出した人をねぎらう会なので、開催する目的が違います。

懇親会は、これまで関わりが少なかった人たちが集まり、情報交換したりゆっくりと話したりすることで親睦を深めます。より打ち解けるために開催する場合が多いのが特徴です。

慰労会は、プロジェクトが終わったり、仕事の区切りがついたりしたときに行う会です。これから仲を深めていくために開催する慰労会とは、行うタイミングも異なります。

送別会との違い

会の目的が「送り出す」のか、それとも「ねぎらう」のかといった点が、送別会と慰労会の違いです。送別会は、転勤や転職などで異動・退職する人のために、惜別の意味を込めて職場の同僚などが開く懇親会のことをいいます。

慰労会は、定年退職する社員を送り出す際にも開催するため、送別会と似ているともいえます。しかし、勤続年数が短い人に対しても送別会は行われるため、この2つは区別する必要があるでしょう。

また、送別会は慰労会よりもカジュアルな雰囲気で開催されるところも慰労会と異なる部分といえます。

慰労会の服装

慰労会に参加するときの服装は、TPO(時間・場所・場合)を意識して決めることが大切です。

慰労会の会場は、ホテル・パーティー会場・居酒屋など、さまざまな場所で行われます。居酒屋なら多少カジュアルな服装でも問題ありませんが、ホテルではジャケットを羽織るなど、品のある服装がおすすめです。

ただ、慰労会は主賓がいる場合が多いので、敬意と感謝を表すためにはフォーマルな服装で出席するのがふさわしいといえるでしょう。

慰労会を開催する際のポイント

さまざまな規模や目的で行われる慰労会は、開催する際に注意すべきことがいくつかあります。そのため、慰労会の幹事は適切な慰労会ができるよう、注意点を把握し準備しておくことが必要です。

ここからは、慰労会を開催する際のポイントについて見ていきましょう。

必要に応じて案内状を送付する

慰労会の規模が大きい場合や主賓がいる場合には、招待客に案内状を送付しましょう。

会社全体での開催やホテルなどの広い会場で行う場合、規模が大きくなるほど招待客も多くなります。目的や日時、場所などをすべての招待客へお知らせするためにも、案内状は確実に送ることが大切です。

全社的に開催するような慰労会では、きちんとした案内状を送り、社外の招待客にも失礼のないようにしておきましょう。

言葉遣いや言い回しに注意する

慰労会の場では、言葉遣いや言い回しに注意する必要があります。

お酒が入るとくだけた言葉遣いになってしまう人もいるでしょう。しかし、慰労会は仕事の延長という側面もあるため、上司や先輩に対する言葉遣いには充分注意しなければなりません。

慰労会には目上の方や先輩などが多く参加しているため、きちんとした言葉遣いで対応しましょう。場の雰囲気によって気が緩むこともありますが、上司や主賓には敬意を払い、気持ちよく過ごしてもらえるよう心がけることが大切です。

主賓の予定に合わせて開催日と会場を決める

慰労会は、主賓の予定に合わせて開催日と会場を決めましょう。

定年退職する人が主賓の場合は、原則として退職日の前後に開催します。プロジェクトや業務が終了した場合では、終了後すみやかに開催するのがベターです。

会場は、主賓が移動しやすい場所や落ち着いた雰囲気の会場を選択しましょう。定年退職する方の場合はホテルやレストランなど格式高めの会場、プロジェクト成功のねぎらいにはおしゃれな居酒屋などがおすすめです。

主賓に満足してもらうには、心地よく過ごしてもらえる場所選びが大切です。どんな場所がいいのか迷ったら、主賓に直接意見を聞いてみるのもいいでしょう。

事前に当日の進行スケジュールを確認する

慰労会を開催する際は、事前に当日の進行スケジュールを確認しておきましょう。

慰労会はホテルや居酒屋、パーティー会場などを時間制で貸し切っていることがほとんどです。そのため、進行スケジュールを事前に決めておかないと時間内に終わらなくなり、次の顧客に迷惑をかける恐れがあります。

きちんとした進行内容が決まっていないと、主賓や大切な招待客の挨拶がなくなってしまったり、三本締めができなくなったりしてしまうかもしれません。

締まりのないだらけた会にならないよう、プログラムをあらかじめ決めておくことでスムーズに進行できます。参加者が満足できる慰労会にするためにも、幹事の方は時間管理をきちんとしておきましょう。

司会は主賓の同僚や部下に依頼する

プログラムを決めた上で行う慰労会では、進行するための司会が必要です。司会を誰に任せるべきかは、決まったルールはありません。主賓の同僚や部下など、主賓と親しい人に依頼するのが一般的といわれています。

司会者が決まったら、当日の進行について確認しましょう。目的や流れ、挨拶やスピーチをする人、ゲームなどの企画、プレゼントのタイミングなど、事前にきちんと伝えておく必要があります。

主賓に敬意や感謝を伝えられて参加者にも楽しんでもらえる方法を、司会者とともに決めておくことが大切です。

慰労会で送付する案内状の書き方

慰労会に招待するためには、案内状の送付が必要です。参加者は案内状を見て日時や場所などを知るため、正しい情報をすべて記載しなければなりません。

しかし、どのように書けばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

案内状を書くときには、敬意を表すことが大切です。慰労会は会社行事の一環でもあり、社内外のさまざまな人が案内状に目を通します。そのため、読む人に対して失礼にならないよう、ビジネスマナーをきちんと守るようにしましょう。

案内状は「主賓宛」「社内の参加者宛」「社外の参加者宛」の3パターンを用意しましょう。それぞれの案内状をどのように書けばいいのか、ひとつずつ詳しく解説します。

主賓宛に送付する場合

主賓宛に送付する案内状は、ねぎらいの言葉から書き始めます。挨拶を1〜2文入れてから、慰労会を開く理由・日時・会場などの詳細を記載しましょう。主賓に挨拶をお願いしたいときは、その旨も記載しておきます。

主賓に感謝を伝えねぎらうための慰労会なので、案内状も丁寧な言葉遣いを心がけてください。また、主賓からは参加費をもらわないため、参加費に関する情報を記載しないよう注意しましょう。

主賓宛の案内状(例文)

〇〇部長

この度は役職を全うされてのご退職、お疲れさまでございます。〇〇部長のご退職を惜しむとともに、愛情あるご指導に大変感謝しております。

そこで、〇〇部長への感謝と敬意を表し、社員一同で心を込めた慰労会を開催したく存じます。お忙しいなか貴重なお時間を頂戴し恐縮ではございますが、ぜひご出席いただけますと幸いです。

以下に日時・場所を記載しております。ご検討をお願いいたします。

日時:〇月〇日(金)19:00~21:00
会場:〇〇ホテル
連絡先:〇〇部 〇〇課 担当〇〇

慰労会では、〇〇部長からのご挨拶をいただければと存じます。

〇〇部長への感謝の気持ちが伝わる素晴らしい慰労会になるよう、心から願っております。どうぞよろしくお願いいたします。

社内の参加者宛に送付する場合

社内の参加者へ送付する案内状は、主賓が誰なのかを最初に書きましょう。また、慰労会の目的についても同時に記載します。

そのあとに挨拶文を入れて、慰労会の概要(日時や会場など)をわかりやすく箇条書きで記載するのがポイントです。

社内の参加者宛の案内状(例文)

〇〇部 各位

この度、〇〇部長が今月末で退職されることとなりました。〇〇部の皆さまも〇〇部長のお仕事ぶりには感謝されていると存じます。

そこで、社員一同による慰労会を開催することとなりました。〇〇部長への感謝を伝えるため、ぜひ参加していただけますと幸いです。

以下に日時・会場を記載しております。ご検討のうえ、〇月〇日までに出欠のご連絡をいただきますようお願いいたします。

日時:〇月〇日(金)19:00~21:00
会場:〇〇ホテル
参加費:5,000円
連絡先:〇〇部 〇〇課 担当〇〇

慰労会では、〇〇部長への記念品贈呈を考えております。皆さまからもプレゼントなどがある場合は、お気軽にご連絡ください。どうぞよろしくお願いいたします。

社外の参加者宛に送付する場合

社外の参加者へ案内状を送付するときには、言葉遣いや内容に細心の注意を払いましょう。

案内状の内容によっては、今後の取り引きに悪い影響が出る可能性もあります。そのため、正しい敬語表現や誤字脱字などがないかを入念にチェックしましょう。また、上司に確認してもらうことも忘れないようにしてください。

社外の参加者宛の案内状(例文)

株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

拝啓 新緑の候 皆さまにおかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

さて、弊社の〇〇が今月末で退職することとなり、社員一同で慰労会を開催する運びとなりました。

つきましては、〇〇が大変お世話になった〇〇様にも参加していただきたく存じます。お忙しいなか恐縮ですが、〇月〇日までに出欠のご連絡をいただきますようお願い申し上げます。

以下に日時・会場を記載しております。ご検討いただきますようお願いいたします。

日時:〇月〇日(金)19:00~21:00
会場:〇〇ホテル
参加費:5,000円
連絡先:〇〇部 〇〇課 担当〇〇

どうぞよろしくお願いいたします。

慰労会の案内はメールでも問題ない?

会社の部署や課などの小規模な慰労会ならば、メールで案内を送っても問題ありません。ただ、メールの場合でも、案内状と同じ内容を記載する必要があることを覚えておきましょう。

全社的に開催し社外の人も招くような大規模な慰労会では、メールのみの案内では失礼に当たる場合があります。そのため、書面での案内状を送付したうえで、メールでも連絡するのが筋といえるでしょう。

メールで連絡する際には「慰労会のご案内」という件名を入れておき、目を引くようにしておきます。さらに、案内状をPDF添付ファイルにして送付すると見やすくなるためおすすめです。また、メールの内容に間違いがないかを上司に確認してもらうのも忘れないようにしましょう。

慰労会では案内状の送付のほかにも会場や料理の手配など、さまざまな業務が発生します。そこでおすすめなサービスがイベント運営支援サービスです。FUKURACIAでは、イベントのプロが企画から手配、運営まで、すべてをサポートします。興味を持った人は、ぜひ一度公式サイトをご覧ください。

慰労会におすすめのプレゼント

慰労会では、仕事で成果を上げた人や定年退職する方へプレゼントを贈ることも多いでしょう。しかし、主役に喜んでもらうには、どんなものを贈ったらいいのかわからないとお悩みの方もいるのではないでしょうか。

そこで、慰労会におすすめのプレゼントについて紹介します。男性、女性、性別を問わないケースの3つに分けて紹介しているので、プレゼント選びの参考にしてみてください。

男性におすすめのプレゼント

男性には、名前の入ったアイテムがおすすめです。ビジネスシーンでよく使うアイテムは、普段でも持ち歩けるため使いやすいといえます。

名刺入れやボールペンなどに名前を入れると喜ばれます。ブランドの名刺入れは種類も多いため、プレゼントする相手が好むタイプの名刺入れが見つかるでしょう。

また、お酒が好きな人には名前の入ったお酒もおすすめです。ワインや日本酒、焼酎など、お酒のボトルに名前を入れてもらえるサービスがあります。世界でひとつだけのお酒なので、特別な感じがして喜んでもらえるでしょう。

女性におすすめのプレゼント

女性には、美容系のアイテムがおすすめです。美容系のアイテムは数多くの種類があるため、相手に合わせて選べるところが魅力です。女性はいくつになっても美への意識が高いので、美容グッズは喜んでもらえます。

いつもは買わないような、高級感のある美容グッズを選んでみてください。美肌効果が期待できる酵素ドリンクや、髪のダメージをケアしてくれるヘアオイルなどがおすすめです。人気のアイテムをリサーチし、相手が喜びそうなものをチョイスしましょう。

また、アロマグッズやお風呂グッズなどの癒やし系アイテムもおすすめです。リラックスできるいい香りのものを選びましょう。

性別を問わないプレゼント

性別を問わない場合のプレゼントは、贈る相手に自由に選んでもらえるものをおすすめします。たとえば、カタログギフトやギフトカード、商品券などです。

カタログギフトは種類が豊富なため、プレゼントする人に欲しいものを自由に選んでもらえます。また、ギフトカードや商品券も同様で、好きなものを購入することが可能です。

贈る相手の好みがわからない場合は、性別や好みを問わず、幅広い種類から選べるカタログギフトなどを選ぶといいでしょう。

また、贈り物にはNGアイテムがあります。靴下などの履物は自分より下という意味があり、失礼にあたる場合があります。プレゼントするのにふさわしいものなのかをきちんと見極めてから贈るようにしましょう。

まとめ

仕事で成果を出した人や、定年まで勤め上げた従業員をねぎらう慰労会は、会社にとって大切な意味を持っています。

そのため、慰労会の意味やマナー、注意点などをしっかりと把握し、感謝と敬意を表すのにふさわしい場にすることが大切です。状況に応じた適切な内容の慰労会となるようきちんと準備しておきましょう。

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