社員総会とは?開催までの準備や成功させるポイントを解説

社員総会の内容は、今までの業績の振り返りや代表の挨拶、表彰式などさまざまです。目的を明確にして準備を整えることが、成功させるポイントとなります。

そこで本記事では、社員総会の目的や成功させるポイント、開催するまでの準備の手順を紹介します。そのほか、広報担当者がすべきこともお伝えするので、社員総会の開催を予定している場合はぜひ参考にしてください。

社員総会とは

社員総会とは、3か月・半年・1年に1度などのペースで社内で開催されるイベントです。企業によって社員総会を開催する意味や目的が異なり、イベントの呼び方は社員総会以外に全社総会やキックオフミーティングなどがあります。

社員総会の内容は、今までの業績を報告したり、好成績を残した社員を表彰したりさまざまです。今までの功績をたたえるイベントのほか、これからの業績アップのために社員同士の交流をうながすためのイベントを開催する場合もあります。

社員総会の目的

社員総会の開催を予定している場合は、まずなぜ社員総会を開催するのか、目的を明確化することが大切です。ここでは、社員総会の目的を4つ紹介します。

ビジョンや経営戦略の共有

社員総会は、企業のビジョンや経営戦略を共有したい場合におすすめです。勤務年数は関係なく、あらためて企業のビジョンなどを伝えられるので、これからの業務に対する意欲向上が期待できるでしょう。

メールや社内報などで共有することはできますが、代表などから直接言葉で伝えられると、目や耳から情報が入るので、より共通認識を促進する可能性があります。情報を伝えるのではなく、どのような会社を目指しているのか、わかりやすく伝えるのがポイントです。

社員のモチベーションを高める

社員総会で好成績を残した社員の表彰式を開催すると、社員のモチベーション向上につながります。部門別に表彰することで、自分が目指している部門でトップを取りたい、複数の部門で表彰されたい、などとよりモチベーションを高められる可能性があります。

表彰された社員は、周りから称賛されることで、より好成績を残そうとするきっかけにつながるでしょう。次も表彰されたいと思えれば、表彰された社員のモチベーションアップもうながせます。

社内での交流を活性化

社員総会では、社員同士の交流を促すために、懇親会や交流会などを開催するケースがあります。社員の人数や部署が多い会社は、部署間でのコミュニケーションが取りづらい傾向にあるので、社員総会で社員同士の交流を活性化することがポイントです。

また、コロナ禍や感染症対策などでテレワークが主流となっている会社では、社員同士で顔を合わせたことがないというケースがあります。社員総会の顔合わせをきっかけに仲良くなれば、職場の人間関係や雰囲気などがより良好になる可能性があります。

人間関係がよくなれば、コミュニケーションの活性化とともに、生産性が向上したり新しいアイデアが生まれたりしやすいでしょう。働きやすい環境であるとイメージが根付けば、人材採用で有利になる可能性があります。

社員を労う

社員総会は、企業のビジョンを伝えたり交流会を開催したりするだけではなく、社員一人ひとりを労うことが目的のひとつです。感謝の気持ちを伝えることで、今までの業績をたたえるほか、これからの業務に対する意欲向上につながる可能性があります。

また、会社のビジョン実現のために貢献していることを言葉で伝えると、自分が会社にとって必要な存在だと認識できます。会社のためにより貢献しようと思ってもらえたり、モチベーションが高まったりするでしょう。

社員総会の開催に適した時期

社員総会の開催時期は、3か月や6か月、1年に1度のペースで行われることが多いです。社員総会の内容や企業によって、開催時期にばらつきがあります。

社員総会で業績の振り返りをする場合は、人事評価や決算などの一区切りついたタイミングで行いましょう。あらかじめ開催する時期を決めておくことで、社員は事前に心の準備ができ、社員総会の日常化を実現できます。

また、社員総会を開催するために外部会場を用意しなければいけない場合は、会場をリサーチしたり、手配したりする必要があります。社員総会の開催日から逆算し、計画性を持って会場を手配したり社内に案内したりすることが大切です。

社員総会の開催方法

社員総会の開催を検討している場合は、どのような方法で開催するのか、自社に合った方法を選ぶことがポイントです。ここでは、社員総会を開催する方法を3つ紹介します。

一堂に会した社員総会

全社員を1か所に集めて開催する社員総会は、オンライン社員総会が普及するまでの一般的な開催方法です。社内に備わっている大規模会場、ホテルや貸し会議場などの外部会場などで開催されることが多いです。

外部会場で社員総会を開催することで、日頃の業務から一旦離れて、非常感な空間でイベントに参加できます。会場の設備が充実していれば、開放的な空間だけではなく、スクリーンや音響などを活用できる点が魅力です。

また、オフライン社員総会は、社員同士が直接コミュニケーションが取れるので、より密接に交流できる機会を提供できます。ただし、会場の準備に時間と手間がかかるので、スケジュールに余裕を持って計画することが大切です。

オンラインでの社員総会

オンライン社員総会は、ITツールを活用して、会場にいなくても社員同士がやり取りできる開催方法です。インターネット環境やWeb会議システムなどがあれば、誰でも参加できます。

ひとつの会場に大勢の社員が集まらずに開催できるので、感染症対策に有効であるといえます。オフライン社員総会と異なり、会場を準備する手間や時間がかからないので、コストを抑えて社員総会を開催したい場合におすすめです。

ただし、それぞれのインターネット環境やデバイス環境によって画質のよし悪しが異なります。安定したインターネット環境を提供したり、事前にリハーサルを実施したりすることが、オンライン社員総会の成功につながるでしょう。

どちらか選択できる社員総会

オフラインでもオンラインでも参加できる社員総会を、ハイブリッド社員総会といいます。代表や司会者、表彰式などに参加する一部の社員などは会場に集まり、それ以外の社員はオフラインかオンラインか選択できる仕組みが一般的です。

とくに、社員の人数や部署が多い場合は、社員によって行わなくてはいけない業務と社員総会の開催日が被ってしまうケースがあります。社員に負担をかけないためにも、臨機応変に対応できるハイブリッド社員総会がおすすめです。

また、ハイブリッド社員総会は、本社と遠方の営業所の社員が交流できる点がメリットです。交流関係が深まることで、ほかの社員の考え方や悩みなどを共有でき、よりよい方向に進むための改善策が生まれる可能性があります。

ただし、会場を手配したりオンラインの環境を整えたりする必要があります。オフライン社員総会やオフライン社員総会よりも、開催までに準備すべき項目が多いので、計画的にスケジュールを立てることがポイントです。

社員総会開催までの準備

社員総会の開催を決めたら、どのような準備をすべきか確認しておくとよいでしょう。ここでは、社員総会を開催するまでの準備について、9つのステップに分けて紹介します。

企画と予算の設定

社員総会の開催を検討している場合は、まずどのような内容のベントを開催するか企画することがポイントです。会社が抱えている課題を明確にすると、どのような企画が課題解消につながるのかはっきりするでしょう。

社員総会の企画が進めば、会場の雰囲気や必要な演出、制作したいコンテンツなどが明確になります。照明や音響設備を用意しなければいけない場合は、必要な設備が備わっている会場をリサーチして手配しましょう。

また、社員総会の内容や必要な設備などが決まると、設定した予算内におさまるように、より項目を明確化できます。その際、社員総会に関わる方々にヒアリングを行い、情報の共有を徹底することがポイントです。

運営体制を整備

社員総会の内容があらかじめ決まったら、実行委員会や担当部署などを定めて、運営体制を整えましょう。特定の部署を主導で計画を進めるケースもありますが、各部署から担当者を選出して実行委員会を結成することもおすすめです。

各部署から担当者を選ぶことで、さまざまな立場からの意見が集まると考えられます。社員一人ひとりにとって、よりよい社員総会が開催できるように、複数人の意見を参考にすることがポイントです。

ゴールに合わせたコンテンツの設定

社員総会を開催するとき、どのような目的で開くのかをもとにコンテンツを設定しましょう。会社のビジョンや経営方針を言葉で伝えるだけではく、コンテンツを実施することで視覚的にも印象を与え、より大きな興味を持ってもらえる可能性があります。

社員総会のコンテンツは、社員同士のコミュニケーション、社員の表彰式、社員参加型のゲームなどが挙げられます。社員のコミュニケーション強化がゴールの場合は、社員が楽しめる企画を実施しながら、懇親会や交流会を設定するとよいでしょう。

成果を出した社員をたたえることが目的の場合は、さまざまな部門での表彰式を開催するのがおすすめです。適切なコンテンツを設定すると、設定したゴールを達成できる可能性が高まるでしょう。

会場の用意

社員総会の企画や予算などが決まったら、開催する場所に適した会場をリサーチして用意します。会場を探す際は、参加する社員が全員集まれるか、会場までのアクセスが良好か、必要な照明や音響設備が備わっているか、などのポイントに着目するとよいでしょう。

会場を予約する場合、インターネット上で完結するケースがありますが、実際に担当者が足を運んで確認することがポイントです。インターネットに掲載されている写真が古い場合も考えられるので、会社からのアクセスを確認しながら、足を運んでみるとよいでしょう。

進行台本とマニュアルの作成

社員総会の演出や内容の方向性が決まったら、進行台本やマニュアルを作成します。具体的には、会場でどのようなセットを組むか、どのように照明や音響をセッティングするか、などから決めていきましょう。

進行台本をもとにマニュアルを作成しておくことで、社員総会の開催当日の動きが明確になります。当日のToDoリストが明確になれば、スムーズに進行でき、トラブルが起こるのを未然に防げる可能性が高まります。

また、登壇者の名前を読む際、相手の名前を事前に知っておくことで、間違えて読んでしまうのを防げるでしょう。参加者に不快な思いをさせてしまうのを防止するためにも、進行台本やマニュアルを作成することが大切です。

開催案内の送付

社員総会の内容や開催日などが明確になったら、社員に開催案内を送付します。ただ開催日を伝えるのではなく、どのような目的で開催するか、どれくらいの時間を確保すべきかなどを伝えるとよいでしょう。

社員総会の開催を案内する場合は、社内報やメール、掲示板などさまざまな方法があります。メールの場合は、テキストのみで一斉送信でき、開催案内の送付に時間がかからない点がメリットです。

ただし、メールのみでは見逃してしまう社員もいる可能性があるので、メールと合わせて社内報や招待状でも案内してみるとよいでしょう。社員一人ひとりに知らせが届くように、複数の方法で開催案内を送付することがポイントです。

備品や機材の準備

社員総会の開催内容などを社員に伝えたら、開催に向けて備品や機材を準備していきましょう。進行台本やマニュアルをもとに、必要な備品や機材をリストアップしておくと、会場側と共有する際に役立ちます。

オンライン社員総会を開催する場合も、あらかじめ配信に必要な機材を確認して準備しておきましょう。オンライン社員総会は、オフライン社員総会よりも準備すべき備品が少ない傾向にありますが、思わぬトラブルが発生するおそれがあります。

配信環境を整えるとともに、トラブルが発生したときに備えて、予備の機材や復旧方法を確認しておくとよいでしょう。Web会議システムを活用する場合は、システムに不具合があったときの対処法を確認しておくことが大切です。

アンケートの実施

社員総会を開催するうえで知りたい情報がある場合は、事前にアンケートを実施するとよいでしょう。アンケートを実施する際、質問の用意や回答の回収などに時間がかかるので、スケジュールに余裕を持って実施することがポイントです。

アンケートでは、社員総会に対して思っていること、期待していること、業務や人間関係などでの悩みなどをヒアリングするとよいでしょう。次回の社員総会で活かすために、次に開催してほしい社員総会の内容をアンケートで聞いてみるのもおすすめです。

また、事前アンケートは、匿名で回答できるようにしたほうが、回収率が高くなる傾向にあります。名前を出すといいづらいこともあると考えられるので、社員のプライバシーを守るためにも匿名回答ができるアンケートの実施がおすすめです。

イベントレポートを作成

社員総会を終えたら、イベントレポートを作成して記録を残しましょう。イベントレポートを作成しておくと、次回以降の社員総会の計画で、事前準備や当日の様子などが参考になります。

定期的に社員総会を開催する場合は、あらかじめイベントレポートを作成するつもりで、準備段階から記録に残しておくことがポイントです。テキストだけではなく、写真や表、グラフなどで記録しておくとよいでしょう。

また、イベントレポートで使用した写真は、企業の公式サイトに掲載すると、どのようなイベントを開催しているか伝わりやすく、人材採用で役立ちます。表彰式の様子が公式サイトに掲載されるとなると、社員にとってモチベーション向上につながるでしょう。

社員総会の内容やコンテンツ

社員総会の開催を検討するものの、どのような内容を実施すべきか迷っているケースもあるでしょう。開催内容のバリエーションが増えれば、社員が楽しんで参加できる社員総会を実現できる可能性があります。ここでは、社員総会の内容やコンテンツを7つ紹介します。

業績報告

社員総会は、今期の業績を振り返ったり、これからの目標を報告したりすることが多いです。業績を数値や表、グラフなどで可視化できるようにすると、より社員の興味をひきやすくなるでしょう。

業績を報告するときは、振り返るのではなく、初期に定めたKPIなどがしっかり進捗しているか、目標達成に近づけているかなども踏まえて伝えることがポイントです。よかった点のほか、課題や問題なども明確にして伝えましょう。

また、業績報告では、社員一人ひとりが自分が会社に貢献できていることを認識するのが大切です。どのような対応が業績アップにつながったのかを報告すると、社員のモチベーション向上につながる可能性があります。

経営方針や戦略の共有

社員総会は、経営方針や戦略を共有して、あらためて社員が何を目指すべきか明確にすることを目的に行われるケースがあります。経営方針は、企業の公式サイトに掲載されている場合がありますが、あらためて伝えて認識してもらうことがポイントです。

戦略では、中長期的なものと短期的なものを共有するとよいでしょう。短期的なゴールは、中長期的なゴールにつながるものを設定し、まずは短期的なゴールを目指そうと思ってもらえることがポイントです。

また、戦略を共有する際、ただゴールを提示するのではなく、どのようにゴールを目指すのか、なぜ達成すべきか、などのポイントを明確にしましょう。目的を達成する理由がはっきりしていると、モチベーションを上げる内発的動機付けにつながります。

オンライン社員総会を開催する場合は、話し手が長々と話していても飽きてしまうおそれがあります。そのため、資料や映像などを用いて、社員の興味を引き込む工夫をすることがおすすめです。

代表の挨拶

社員総会は、社員と代表が関われるよい機会となるため、代表の挨拶を実施するケースがあります。代表は、社員に向けて直接言葉でメッセージを発信できるので、社員を労ったり感謝したりする言葉を贈ることができます。

また、会社が行っている事業に対する思いや創立した当時の出来事なども伝えられるでしょう。代表の口から直接伝えることで、社員一人ひとりにより強い思いが伝わりやすいです。

ただし、代表の挨拶で話が長くなると、聞き手にも負担をかけてしまうおそれがあります。そのため、手短にまとめたり、トークセッション形式で実施したりすると、話し手も聞き手もストレスなく社員総会に参加できるでしょう。

映像コンテンツ

映像コンテンツは、視覚的にメッセージを伝えたい場合におすすめです。写真や画像、テキストなどを一緒に載せられ、1度の再生で会場にいる全社員が視聴できます。

映像コンテンツを作成する場合、今期と過去の業績を比較するとき、会社の歴史を振り返るとき、各部署の業務内容を紹介するときなどに適しています。部署は関係なく集まる社員総会なら、ほかの部署の業務内容を見られるよい機会となるでしょう。

また、業務に取り組んでいる日頃の様子をまとめた映像コンテンツは、社員のモチベーション向上につながりやすいです。自分がほかの人からどう見られているか映像コンテンツでわかれば、もっと精進しようと思ってもらえる可能性もあります。

表彰式

社員総会で開催される表彰式は、プログラムのひとつとしてよく行われるイベントです。仕事での成績や取り組みなどを評価することで、社員のモチベーションの維持・向上につながるメリットがあります。

営業成績などは数値で目に見えますが、ビジョンに近づくための取り組みを実施しているなど、数字では表せない部門をつくることもおすすめです。さまざまな部門を用意しておくと、どれかでトップを取ろうと頑張る社員も出てくるでしょう。

また、事前に表彰される方を選出する方法以外に、候補者を選出しプレゼンテーションを行って最優秀者を表彰するという方法があります。表彰式に加え、プレゼンテーションを聞くというイベントも同時に開催でき、社員にとってためになる情報が得られるでしょう。

表彰式の開催は、表彰されない社員にとって、次回の社員総会でトップを目指そうとするモチベーションにつながります。成績をたたえるだけではなく、表彰された理由や好成績を残すために何をしたのかを公表することもおすすめです。

懇親会

社員総会では、社員同士のコミュニケーション強化を目的に、懇親会を開催するケースがあります。ほかのコンテンツよりもラフに参加できるイベントである場合が多く、プログラムの終盤で開催される傾向にあります。

懇親会では、部署は関係なく社員同士が交流できるので、他部署の仕事に関する情報や悩みを共有できるでしょう。新たなアイデアが生まれるよい機会になる可能性もあり、より職場の雰囲気がよくなりやすいです。

職場の環境や雰囲気がよくなれば、生産性がアップしたりコミュニケーションが活性化したりと、会社にとってもメリットにつながります。部署をまたいだ事業の企画にも発展しやすく、新たな事業に取り掛かるよいきっかけにもなるでしょう。

ゲームコンテンツ

社員同士の交流を活発化するために、社員総会でゲームコンテンツを実施するケースがあります。具体的には、自社に関するクイズを出したり、チーム戦で参加するゲームを開催したりするものが挙げられます。

チーム戦でゲームを開催する場合は、部署や部門は関係なくチームを構成するとよいでしょう。チームプレイを機に、よりコミュニケーションが促進され、深い話ができるような仲まで絆が深まる可能性があります。

また、ゲーム以外に、ほかの社員と協力しながらものづくり体験をするワークショップを開催するのもおすすめです。日常で使えるものや仕事で役立つもの、記念品として残せるものなどさまざまです。

社員総会の開催で広報担当者が行う業務

社員総会の開催が決定したら、広報担当者がさまざまなアクションを取る必要があるでしょう。ここでは、社員総会を開催するうえで広報担当者が行う業務を3つ紹介します。

社内への案内

社員総会の開催が決まれば、社内全体に案内をする必要があります。広報担当者は、情報収集を日頃から行っているので、各部署とのつながりがあるでしょう。すでに各部署のメンバーと面識があると、スムーズに案内を進められます。

社内に案内を行う際、ただ社員総会の開催を知らせるだけではなく、参加できる方と不参加の方をリスト化して管理する必要があります。全員参加を前提としている社員総会ですが、諸事情で参加できない社員もいることを把握しておきましょう。

また、参加状況を把握する方法は、TayoriやGoogleフォームなどでアンケートを実施するのがおすすめです。社外の関係者を招待する場合に備えて、紙の案内状や招待状を用意しておくとよいでしょう。

参加するか問うほか、社員総会の内容や趣旨、目的なども共有することが大切です。不参加者が多い場合は、オンライン形式も取り入れるハイブリッド社員総会の開催を検討するとよいでしょう。

開催準備の記録や発信

広報担当者の業務は、開催準備や開催当日の様子などを記録して、それらを発信することも含まれます。社員総会を開催するまでは、準備期間に数か月以上かかるケースが多いので、長期間にわたって記録する必要があるでしょう。

社員総会の準備や当日の様子を記録したら、社内報や企業の公式サイト、SNSの公式アカウントなどで発信します。企業の活動としてアピールでき、就職や転職を検討している方から魅力的と思ってもらえるでしょう。

そのほか、広報担当者の変更にともない、引き継ぎを行わなければいけない場合の参考資料にもなります。例年の社員総会の様子がテキストや写真などでわかりやすく記録されていると、入社説明会でも活用できるでしょう。

コンテンツのチェック

社員総会では、コンテンツを実施するケースがほとんどです。広報担当の業務は、開催する前にコンテンツの内容をチェックすることもひとつです。具体的には、社員総会を開催する目的や会社の方針からズレていないか、内容に問題や誤りがないかなどを確認します。

コンテンツをチェックする際、企業のトンマナに合致しているか、企業の公式サイトや企業紹介用のパンフレットなどを参考にするとよいでしょう。企業のイメージカラーやデザインなども確認し、コンテンツに違和感がないかチェックすることがポイントです。

そのほか、表彰式の結果や理由が全社員にとって納得のいくものか、実施するクイズが自社にまつわるものか、などのポイントにも着目してみましょう。結果的に社員総会を開催する目的を達成できるか、社員だけではなく第三者の目線で評価することが大切です。

ガイドラインの策定

社員総会を開催するにあたって、ガイドラインの策定を行うのも広報担当者の業務のひとつです。ガイドラインには、社員総会の開催中の業務対応についてや、ゲームなどに用いる個人情報の取り扱いに関することなどをまとめます。

そのほか、社員総会の開催中にインシデントが発生したときに備えて、危機管理マニュアルの準備を行う必要があります。広報担当者は、ただ社員総会を成功させるだけではなく、万が一に備えて対策を考えておくことも大切です。

また、社外の関係者を社員総会に招待する場合は、社外の関係者向けのガイドラインを策定する必要があります。事前に共有しておかなくてはいけないので、スケジュールに余裕を持って作成することがポイントです。

社員総会を成功させるポイント

社員総会を成功させるには、開催前からしっかり準備をしておくことが大切です。ここでは、社員総会を成功させるためのポイントを開催前と開催当日に分けて紹介します。

開催前

社員総会を開催する前から準備を徹底しておくと、成功させられる可能性が高まるでしょう。社員総会を成功させるポイントについて、開催前に行うべきことを5つ紹介します。

開催する目的の明確化

社員総会を開催する際、なぜ開催するのか、何をゴールにしているか、目的を明確にすることが大切です。目的が曖昧なまま開催すると、社員総会の開催にかかったコスト以上の効果が得られないおそれがあります。

また、社員総会を定期的に開催している企業では、開催すること自体が目的となってしまっている場合があります。社員の参加が義務化となっており、社員が楽しめない内容の社員総会は、かえって仕事に対する意欲が下がってしまうでしょう。

目的を明確にする場合、どのような会社を目指しているか、何を実現したいか、などの将来的なゴールから策定することがポイントです。ゴールと現在を比較し、何をすれば目標を達成できるかや、社員に何を伝えたいのかが浮き彫りになります。

開催する目的がはっきりすれば、具体的にどのような施策が適しているかが明確になるでしょう。社員総会を開催する1日で何かを変えようとせず、変わろうとするきっかけになるようなプログラムを組むことが大切です。

社員への感謝の気持ちが伝わる工夫

社員総会は、社員への日頃の感謝を伝える場として適しています。社員への感謝の気持ちを伝える工夫をすることで、社員一人ひとりが企業の取り組みや業績に貢献できていると実感できるでしょう。その結果、仕事へのモチベーション向上につながります。

社員に対する感謝の気持ちを伝える際、代表、経営やマネジメント層、顧客や取引先などからの声を集めるとよいでしょう。直接声を聞く機会が少ない関係者から労いの言葉を伝えると、これからの関係性がより良好になる可能性があります。

また、社員に労いの言葉を贈る際、あまりに遠い未来の話をするのではなく、前回の社員総会からどのように変わったのかを述べるとよいでしょう。たとえば、1年間でどのように進化できたのかを述べることで、社員一人ひとりの努力を評価していることが伝わります。

社員を巻き込んだプログラム

社員総会では、主催者と参加者の間に壁ができないように、社員を巻き込んだプログラムを組むことがポイントです。社員を巻き込まずに主催者側で完結する内容は、社員にとっては参加しても意味のない社員総会となってしまいます。

社員を巻き込まないプログラムは、かえってクレームが集まってしまうおそれがあります。社員総会は、社員が仕事への意欲を高めたり、ビジョンへの理解を高めたりするきっかけにつなげることがポイントです。

また、社員を巻き込むプログラムの例としては、社員同士がコミュニケーションを取れる懇親会や、チーム戦で自社にまつわるクイズの出題などが挙げられます。部署や年齢の幅を超えて交流できるので、さまざまな立場から意見を取り入れられるでしょう。

開催後に勉強会やノウハウ共有会などを実施した際、社員総会で社員同士の仲が深まっていれば、参加人数が増える可能性があります。企業のビジョンや戦略に対する理解力が高まれば、より有意義な勉強会などが実施できるでしょう。

事前準備の徹底

社員総会は、事前準備を徹底して、しっかりリハーサルに時間を費やすことが大切です。具体的には、照明や音響などの演出のタイミングを確認したり、登壇者の立ち位置やマイクの位置などをチェックしたりしましょう。

これらのポイントを事前に確認しておかなくては、開催当日になってトラブルに発展するおそれがあります。リハーサルを実施することで、実際に流れにそって進行してみて、はじめて気付けるポイントなどが明確になる可能性があります。

また、会場を借りて社員総会を開催するときは、前日と当日の2日分以上を借りることがポイントです。とくに、午前中から社員総会を開催したり、大規模なコンテンツを用意していたりする場合は、仕込みに時間がかかるので、前もって会場設営しておくとよいでしょう。

参加者目線での環境整備

社員総会の開催方法や環境を決める際、参加する社員目線で話し合うことがポイントです。複数の営業所から社員を紹介する場合は、オフラインとオンラインを組み合わせたハイブリッド社員総会の開催を検討するとよいでしょう。

また、社員にとって有意義な時間になるように、オフライン社員総会でさまざまなイベントを開催するのもおすすめです。どのような体験を提供したいか、社員にとって価値となる時間が送れるかなど、環境整備をするうえで大切なポイントとなります。

オフライン社員総会を開催する際、会場までのアクセスや費用の負担、見栄えなどを考慮する必要があります。参加したくなるようなコンテンツの制作だけではなく、参加したくなるような会場選びも大切です。

オンライン社員総会の場合は、インターネット環境やデバイス環境を考慮する必要があります。インターネット環境などが安定していないと、タイムラグが生じたり画質が悪かったりするので、社員総会に集中して参加できなくなってしまうでしょう。

開催当日

社員総会の開催前の準備を徹底するとともに、開催当日にすべき業務を把握することが、成功させるためのポイントとなるでしょう。ここでは、社員総会を成功させるためのポイントについて、開催当日にすべきことを3つ紹介します。

運営側の役割分担を明確にする

社員総会の開催当日は、運営側の役割分担を明確にすることで、それぞれが何をすべきか意識できるようになります。会場が広かったり参加人数が多かったりすると、細かいところまで目が届きにくくなるので、一人ひとりの役割をはっきりさせることが大切です。

また、運営側が体調不良などで参加できなくなったメンバーがいても対応できるように、役割を誰がカバーするのか話し合う機会を設けましょう。会場の様子を隅々までチェックできるような体制づくりがポイントです。

タイムスケジュール管理

社員総会の開催当日は、どのような流れで進行するのか、タイムスケジュールを常に管理できる環境を整えましょう。たとえば、事前にタイムスケジュールを作成し、開催当日に運営メンバーがいつでも見られるようにすることがおすすめです。

タイムスケジュールは、スマホで手軽に見られるものや、紙で常にポケットに入れておけるものなど、さまざまな形で用意しておくと便利です。プログラムが遅れてしまわないように、少し余裕を持ったタイムスケジュールを計画するとよいでしょう。

余裕を持ったタイムスケジュールは、多少時間がずれてしまっても、調整できる可能性があります。登壇者にも持ち時間を事前に伝えておくと、予定どおり進行できるでしょう。実際にかかった時間を記録しておくと、次回の社員総会の計画で参考になります。

イレギュラーの記録

社員総会をいざ開催してみると、想定していなかったイレギュラーなことが発生する可能性があります。イレギュラーなことに対応するとともに、しっかり記録しておき次回の社員総会で活かすのがポイントです。

たとえば、災害や事故で公共交通機関が遅延したり、照明や音響設備などの機材トラブルが起こったりするケースがあります。どのようなイレギュラーが生じたのか記録するだけではなく、どのような対応をして解決したのかも記録しておきましょう。

社員総会をイベント企画会社に依頼する

社員総会を開催する場合、企画から運営まですべて自社で行うと、負担が大きくなってしまうケースがあります。とくに、はじめて社員総会を開催する際、会場を押さえたりプログラムを組んだりするのに時間や手間がかかってしまいます。

何からはじめたらよいかわからない場合は、社員総会の開催に精通しているイベント企画会社に依頼することがおすすめです。依頼するコストはかかりますが、社員のモチベーション向上やコミュニケーションの活性化など、コスト以上の利益が得られる可能性があります。

社員総会の企画運営を依頼するメリット

ここでは、社員総会の企画運営を依頼するメリットを3つ紹介します。社員総会の開催にともない、どのような企画をすべきかわからない場合や、プログラムのマンネリ化で悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてください。

本業に支障が出ない

社員総会の企画運営を外部に依頼することで、社員総会の計画と本業を並行して行う手間が省けるので、本業に集中できます。プロにより企画運営してもらえるので、本業に集中できるだけではなく、ハイクオリティな内容の社員総会が期待できるでしょう。

また、映像コンテンツを作成する必要がある場合、作成スキルを要する人材を探さなくてはいけません。イベント企画会社に依頼すれば、人材を探す手間も省けます。

予算にあわせて開催が可能

イベント企画会社に社員総会の企画運営を依頼すると、予算を考慮して計画を立ててもらえます。具体的には、予算内におさまる会場を探したり、充実したコンテンツを考案したりしてくれるでしょう。

予算のほか、会社のビジョンや系統、目指しているゴールなどにもあわせて企画を提案してもらえます。さまざまな会社の社員総会の開催に携わってきたイベント企画会社だからこそ、会社にあった内容のイベントをアドバイスしてくれるでしょう。

さまざまなタスクを委託できる

社員総会に表彰式や交流会などの複数のプログラムを組み込みたい場合でも、イベント企画会社にさまざまなタスクを委託できる点が魅力です。今までに何度も社員総会を開催してきた会社でも、依頼することでマンネリ化から脱却できる可能性があります。

委託できるタスクとしては、コンテンツ内容の企画はもちろん、タイムスケジュールや招待状の作成、社内への案内、開催当日の運営までさまざまです。自社で行うタスクと依頼したいタスクを明確にしておくと、コストの最適化につながります。

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まとめ

社員総会の開催方法には、オフライン形式・オンライン形式・ハイブリッド形式があります。どの開催方法も準備を徹底して行う必要があり、目的の明確化は成功率を高めることにつながるでしょう。

はじめて社員総会の開催を考えている場合や、社員総会の内容のマンネリ化で悩んでいる場合は、企画運営をイベント企画会社に依頼してみてはいかがでしょうか。

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