ご実施概要

イベント名
第70回・71回応用物理学会 
春季学術講演会
ご開催主旨
公益社団法人 
応用物理学会様
ご参加者数
約20,000人(講演者3,000名)
ご利用プラン
特別プラン
開催場所
東京都 大学内にて

ご利用企業様

応用物理学の発展を目的に1946年に創立され、会員数約18,000人(2023年4月現在)と、数ある学会の中でもトップクラスの規模を誇る学会です。

毎年春と夏に学術講演会を開いており、コロナ禍になってからは完全オンラインで講演会を開催していましたが、直接会場に足を運んで講演を聞きたいという参加者からの要望で、2023年以降はリアルとオンラインを掛け合わせたハイブリット型講演会を実施されることになりました。

今までは基本は会場内に配置されたスタッフを中心に運営をされておりましたが、配信が加わったことでオンライン配信におけるスムーズな進行と、講演会全体の成功のどちらも実現させたいという学会の開催目的を叶えるべく、今回当社がお手伝いさせて頂く事になりました。

大規模なイベントを
滞りなく進行できるかが
弊社がお任せいただく大きなポイント

今回のハイブリット講演会を行うにあたり、どのような点をポイントとして考えましたか?

応用物理学会様では4日間のうち登壇される先生だけでも延べ約3000名、40ある講演会場それぞれで異なるテーマの講演が行われ、しかも15分刻みで発表者が入れ替わるため、全ての会場の音声と講演内容をオンラインでも確実に届けられるか、各会場での何か起きた際を含めた連携体制の構築が大切なポイントの一つです。それに加え各会場の座長様・会場内スタッフ・弊社と役割分掌がしっかりされている中で、会の成功のために当社がどのように関わっていくか、立ち位置設定を事務局様の期待値から考えて準備を進めました。

40人のテクニカルスタッフ全員で
マインドセット

具体的にどのような取組みをされましたか?

学会の開催場所は、持ち回りで毎回変わるケースが多いです。お部屋によってはオンラインに対応する機材が置かれている部屋やそうでない部屋があるなど部屋ごとに環境がバラバラなため、入念に下見を行い必要な機材のチェックを行いました。もちろん下見だけでもかなりの時間がかかりますが、設備面の把握と当日の動きを想定した運用方法を整えるべく、オペレーションとコーディネーターで下見のためのチェックリストの作成や下見順序の想定など、密な連携を取りながら行いました。
また事務局様が最も重要視していた運営面に関するサポートについては、当社スタッフは単に配信のテクニカル面だけを担うのではなく、会がスムーズに進行されるように、他の方の役割内容も把握をした上で各会場内スタッフに指示を出すことや座長や講演者のサポートを行うなどディレクター的な役割を果たし、会全体をリードするという体制を取りました。
そのために、40名のテクニカルスタッフには設営を兼ねて前日から全員に来てもらい、座長向け・会場内スタッフ向けのものも含めた全ての進行マニュアルを読み込み、疑問点や不明点を全て洗い出しトラブルシューティングを共有するなど、当日自分たちが何をしてどういう立ち位置で仕事に臨むのかのマインドセットを行いました。

今回の会場は大学内6棟に振り分けられており、指示役であるディレクターを4名配置。部屋数や各棟の距離も考慮し担当エリアを決めております。そして私がイベント全体を取り仕切る統括ディレクターとして各ディレクターで判断がつかない事や事務局様との連携、もしもの時の最終判断を担うなど、指揮系統をできるだけわかりやすく明確にしました。

リアルの熱量を
オンラインにもしっかり伝えることが
ハイブリット型配信の難しさ

講演会当日はトラブルなどありませんでしたか?

機材に関わる不調等のトラブルは残念ながら0ではございませんでしたが、迅速な情報共有体制のもと都度すぐに対応をさせていただき、大きな混乱もなく円滑に会を進めることができたと感じております。

また、各オペレーターとの情報のやり取りに関してはチャットツールを用いており、発生したトラブルに対する対応やケアポイントを共有し、午前中よりも午後、今日よりも明日と、日々ブラッシュアップをしながら再発防止の対策を確実に取るようにしました。
テクニカル面においてはリスクヘッジを踏まえて事前に準備を行うだけでなく、会の進行やオペレーターの役割に関しても、お客様が重要視されているスムーズな会の進行という点を前日準備の際にオリエンテーションを行い、各部屋に入るオペレーターが配信に関わるテクニカル部分以外で会をスムーズな運4営を行う上で座長様や会場内スタッフの方々がどのような動きをし、どのように協働していくかという点を重点的に共有いたしました。
このことにより基本的な進行ルールはあるものの、部屋ごと座長様の意向に合わせ柔軟かつスムーズな進行を行うことができております。

ちなみにハイブリット型配信という事での難しさはありましたか?

講演者様も視聴者様もハイブリッド開催に慣れてきている方もいらっしゃると思いますが、リアル会場に大人数を集められるようになったからこそ、さらに現地とオンラインとで進行にズレが生じやすく、オンライン側が話についていけないというリスクがあるため、配信とリアル会場のどちらにも気を配らなければならず、オンラインだけの会に比べ、事務局様は単純に2倍の労力が伴うと感じます。
しかし、ハイブリット型配信は遠方からでも気軽にイベントに参加でき、より多くの方に情報を発信出来るというメリットがあり、学術講演会はもちろんのこと、小規模なセミナーや商品発表会から大企業の株主総会などの大規模なものまで、様々な主旨で今後もハイブリッド形式が続けていくというお声を多数いただいております。
ですので、今後も私たちがオンラインと会場の架け橋となり、会場だけで盛り上がるのではなく講演や視聴方法問わず、熱量高く情報が届くよう、イベント全体に気を配り滞りない進行管理を常に心がけています。

先方が真に求めているものや
意図を汲み取ることが
イベント成功のカギ

当社のこれまでの事例から見ても、これほど大規模な配信イベントは初めてだと思いますが、今回の講演会を終えてみての感想を教えて下さい。

私たちに任されているのはオンラインのテクニカルサポートではありますが、「配信も含めた講演会全体の成功」を目的として考えたときに単に自分たちの事(配信)だけをすればいいというわけでは無く、参加される先生方には会の中身に集中していただき、私達が主体的に動いて会場内での動きも含めた“トータルサポート”をするという答えに行き着きました。
そのため、ディレクター陣が主軸となり進行やテクニカル部分の当日オペレーションを守るものの、しっかりとこの学術講演会を成功させたいという想いを叶えるためにお力添えすることを念頭に、何を準備したら良いか、各部屋のテクニカルスタッフがすんなりと業務に入り、当日主体的に動くにはどう伝えたら良いのかを考えた結果、アサイン時から担ってほしい役割像を伝えた上で、前日に全員集合した際もしっかりとお伝えをさせていただきました。結果、各教室内のスタッフ1人1人が積極的に動き、「滞りなく発表を進めることができた」と嬉しいお言葉も頂くことができました。
本来の学術講演会の開催目的を考えると座長様や理事の先生・事務局様は運営面よりも講演会の中身の方にパワーを割けた方が良いと思うので、今後も弊社としてできることを模索して、より高い達成度での目的達成の一助になれればと考えております。

今回のご利用プラン