イベントマーケティングで自社商品をPRするコツ

投稿日:2019年7月10日(更新日:2021年11月3日)
さまざまなマーケティング手法があるなか、いま、見直されているイベントマーケティング。実際にイベントを行うことで、顧客に直接商品を手に取ってもらえ、主催者もその反応をじかに見ることができるためです。商品PRのためにイベント開催することは、昔からあるやり方ですが、ネット社会の今だからこそ、実際に商品を手に取るという体験をイベント化することが重要になってきています。
百聞は一見に如かず。ネット上の情報だけでは伝わらない、生の感動をマーケティングに活用しましょう。イベントマーケティングは、感動の伝播を増幅させ、さらなる情報拡散につなげるための試みでもあり、やり方次第でその効果は無限大。イベントマーケティングで自社商品を上手にPRするコツをお伝えします。

イベントマーケティングの3つのメリット

来場者が会場に実際に足を運ぶことで、商品を手に取って見てもらえるイベントマーケティング。商品PRの機会として、その他の手法と比べてどんなメリットがあるのか、具体的にみていきましょう。インターネット越しの情報のやりとりでは得られないイベントマーケティングならではのメリットです。

1.顧客にリアルな体験を提供できる

なんといっても最大のメリットは、顧客にリアルな体験を提供できることです。画像や音声、動画など、オンラインで提供できる情報の種類は各段に増え、コンテンツはリッチになる一方です。しかし、例えば製品の手触りや香りなどは、生の製品を手に取ってもらわなければ、感じてもらうことはできません。また無形の製品であっても、お客様と画面越しではない交流を通じて、より深い信頼感を持ってもらうことができるようになるかも知れません。

2.PR効果が高い

一方通行的な情報の提供になりやすいインターネット情報に対して、イベントマーケティングでは来場者とインタラクティブにやり取りができることが、大きな強みになります。実際のお客様との対話やお客様の立ち振る舞いの観察を通じて、よりお客様が興味を持ちそうな機能の紹介をする、観衆の反応を見ながらスピーチやイベントの内容を微調整していく、といったことは、ウェブサイトのチャット相談機能ではなかなか実現できないことです。オフラインイベントならではのPR効果を期待することができるでしょう。

3.筋の良い顧客にリーチできる

インターネット広告からの自社Webサイトへの流入は、「間違えてクリックしてしまった」人によるものも少なくないでしょう。しかし、わざわざ物理的なイベントにお越しいただいている方々は、ある程度筋の良い顧客とみることができます。この層にアプローチができるというのも、イベントマーケティングの魅力のひとつです。

自社商品の魅力を徹底研究

イベントマーケティングで上手に自社商品をアピールするには、まず自分たちがその商品価値を知っている必要があります。商品の強みや競合性などを徹底的に研究することからイベントマーケティングの企画が始まるからです。漠然と商品を展示し、来場者を集めるだけではNGということ。イベントを開催するだけではイベントマーケティングは成立しません。自社商品を徹底的に研究し理解することで、イベントマーケティングの質が上がります。

1.セールストークのレベルアップ

自社商品の魅力を直接顧客に伝えるチャンスを最大限に生かすには、対応する社員のプレゼンテーションのレベルを上げるに限ります。ネットでは伝わらない、生のトークから発せられるある種の「熱」は、実際に商品を知り尽くしているからこそ生まれるものです。顧客にとっても、わざわざ足を運んで会場に来るのだから、やはりそれなりの体験を求めています。自社商品を知り尽くした社員の熱いトークが、顧客の心をつかむでしょう。

2.知ることで企画できるわかりやすい展示

その商品のセールスポイントを来場者にわかりやすく説明できるだけの商品理解があれば、展示用POPの作成から写真の展示など、プレゼンテーション手法もおのずと見えてくるでしょう。アピールポイントをPOPで強調したり、使いやすさのポイントを拡大写真で見せたり、来場者に伝えるべき内容が絞られてきます。

3.「知る」ということをイベントにできる

人はその商品を単純に手に取って見るときより、多くの情報を得てから触れたときのほうが、共感度が上がります。たとえば、ワイン。ワインをよく知らない人は、薦められたものをそのまま飲んだ時より、どんな場所で作られているのか、どんな手間がかけられているのか、どんな生産者が作ったものなのかを知ってから飲んだほうが、より味わい深く感じるものです。
イベントマーケティングならこうした人間心理を利用しやすくなります。開発者へのインタビュー、商品の生産工程の実際を映像で見せるなど、自社商品を知っていただくためのツールを用意し、深い理解を促します。

4.自社商品に愛情をもとう!

知識と愛着を持って自社商品のプレゼンテーションをすれば、キラリと光ったイベントマーケティングになるでしょう。広告代理店やイベント会社任せにせず、ぜひ、自社の企画でリードしたい部分です。
このようなプレゼンテーションの企画ができるのは、やはり自社商品の魅力を知っている社員でしょう。おざなりな商品説明書や解説書を会場で展示しただけでは、良いイベントマーケティングになりません。自社商品をとことん知り尽くす姿勢から、さまざまな企画アイデアも生まれるというものです。

当日押さえたい「画像」「時間」「質疑応答」「プレゼント」

商品理解ができたら、さっそくイベントマーケティングの準備に取り掛かりましょう。ネット社会のいま、来場者によるSNSへの投稿も宣伝チャンスとして見逃せません。そのために必要なツールを提供することは、イベントマーケティングに必須の要件です。
とくに、プレス発表をイベントマーケティングのスタイルで行うなら、記者への配慮も必要になってきます。イベント実施時に自社商品を印象的に紹介できれば、それだけ記事になる確率がアップ、割かれる紙面・誌面も大きくなるかもしれません。イベント開催時に押さえておきたいポイントは4つです。

1.記事やブログに必要な「画像」を提供

画像は、記者なら記事に、ブロガーならブログに、一般ユーザーならさまざまなSNSに投稿します。画像があることで、実際に参加していないユーザーにも内容が効果的に伝わるのです。また、撮影をしたユーザーには、「自分は現場に行った」という特別感と「撮影をした」という満足感が生まれます。このことが、「SNS上で共有する」という行動にもつながるでしょう。

2.記者が動きやすい時間を狙う

多くのユーザーに来訪してもらうためにも、新商品発表会開催についての情報は、より多くの媒体に取り上げてもらいたいところです。この場合、掲載が平日になるよう努めてください。休日の掲載では、ユーザーの目に触れない可能性がありますし、「新商品発表会を知ったときにはすでに終わっていた」ということにもなりかねないのです。ユーザーに「知ってもらう」「来訪してもらう」ためにも、掲載が平日になるよう努めましょう。

3.質疑応答で「疑問の解消」と「内容の補足」

質疑応答の時間があれば、ユーザーが感じた疑問を解消できます。また、商品内容の補足もできるでしょう。もちろん、質疑応答では真摯に対応することで、ユーザーに、「企業の誠意」「商品への熱意」がより一層伝えられます。

4.プレゼントで印象付ける

終了後、ユーザーに、お土産となるプレゼントを渡しましょう。人間は、おまけがあると「得した」という心理が働きます。さらに、プレゼントをくれた相手に対し、良い評価をするのです。つまり、プレゼントによって「良かった」という印象がつけられるのです。またプレゼントは、持って帰るうえで、負担にならないものを選びましょう。

顧客を招いてのイベントなら会場選びにも気を配るべき

いくら商品がすばらしくても、会場の雰囲気が悪くてはせっかくのイベントマーケティングも台無しです。アクセスの良さ、入り口から会場までの導線など、事前に十分検討してから会場選びをしましょう。また、イベント中のホスピタリティを考える必要もあります。イベント会場の中だけが素晴らしくてもNGです。ホワイエ、トイレ、手荷物預かりなど、ホテルライクなサービスがあったほうがいいですね。来場者にインパクトを与えたいなら、凝った会場演出も必要でしょう。

SNSでの拡散や、記者による記事執筆を狙うなら、商品PRをきちんとするのはもちろん、印象に残るイベント演出が重要なポイントになってきます。そうした企画に対応できるだけの設備を備えた会場を選びましょう。

1.ネット環境の整った会場選びを

イベントマーケティング会場で得た感動を今すぐに伝えたい!参加者のそんな行動を強力に後押しするのはネット環境の良さです。スマホやタブレットなど、モバイル型のツールを使いこなす人が多いなか、データ使用の容量を気にせず使えるイベント会場はポイントが高いもの。
通信会社によっては、会場の立地からインターネットの接続が悪いこともあるでしょう。Wi-Fi環境の整った会場なら、そうした心配も無用です。フリー接続の設定ではなく、パスワードが必要なら、わかりやすい場所に掲示するか、プリントして渡すかしておきましょう。イベントマーケティングならではの参加者のエモーショナルな行動の妨げにならないようにしておきたいものです。

2.イベントマーケティングのホスピタリティ

イベントマーケティングで会場選びが大切なのは、ホスピタリティも重要になってくるからです。来場者が心地よい時間を過ごせるように配慮することも、イベントマーケティングの価値を高めてくれるでしょう。
人は、感動を覚えたとき、ほかの人へも伝えようとアクションを起こします。そのため、何かに対し良い印象を持ったときは、ポジティブなことを伝えますが、逆に悪い印象を持ったときも、それをそのままほかの人へ伝えてしまうこともあります。これがマーケティングにマイナスに働くことも考慮すべきでしょう。どんなに商品が良くても、おもてなし精神に欠けていたら来場者の印象も悪くなり、それが知らず知らずのうちに商品イメージに重なってしまうこともあります。細部にまで気を配ったおもてなし精神があってこそのイベントマーケティングです。

会場アンケートでさらなるデータ収集を

「マーケティング」には市場調査も含まれます。イベントマーケティングの目的は商品PRであるのもさることながら、市場調査にも重点をおくべきでしょう。実際に商品に触れてもらった感想をアンケートという形をとって収集します。後々、重要な調査情報となってくるので、イベント開催時には併せて実施してみては?

オンラインアンケートを活用する

イベント会場内でアンケートを取りたくない、人員が足りない、時間がない……。そんなときは、オンラインアンケートを考えてみましょう。オンラインアンケートとは、ウェブ上で回答してもらうことのできるアンケートのシステムです。紙とペンが不要なうえ、イベント開催後、回答者の都合に合わせてアンケートに答えられるという気軽さもあります。
オンラインアンケートには専門業者もあり、設問やアンケートのタイミングなどについてアドバイスを受けられることも。また、無料で利用できるサービスを提供している会社もあるので、自社でカスタマイズしてアンケートを実施することも可能です。アンケート結果をデータ化するときにも、PC上で数値データを流用できるので、何かと便利です。

共感を大事にしたいイベントマーケティング

これまでの商品発表会、記者発表とは一線を画した内容にしたいなら、イベントマーケティングがおすすめです。イベント会場で得られる臨場感、高揚感といったリアルな感情をマーケティングにダイレクトに生かすことができます。ネット社会の今だからこそ、意味のあるマーケティング手法です。
そのためにも参加者の共感を得られるイベントを企画、開催しましょう。共感を大事にすることで、自社商品PRの効果もグッとアップします。会場選びから商品PRの仕方まで、イベントマーケティングを開いただけで終わらせない工夫があれば、上手な自社商品PRにつながるのです。手間を惜しまず、企画に時間と労力をかけて、イベントマーケティングを成功へ導きましょう!

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